篩(ふるい)
今週(2007年2月26日から3月2日)は、
世界の株式市場が大きく変動し、
具体的に言えば、大きく急落し、
その急落の大きさに驚いて、狼狽する人が多かったと思います。
しかし、この程度の急落で、狼狽しているようでは、
株式市場に参加する資格はありません。
このぐらいの急落は、よくあることで、
最近では、毎年1回ぐらいは起きているでしょう。
こういうことで、怖いと思うような人は、
株式投資は、やめた方がいいと思います。
栄枯盛衰は、株式市場の風土(文化)です。
こうした株式市場の文化が理解できない人は、
国債を買って満期まで所有しているか、
コツコツと貯金することです。
ところで、先週書いた「一里塚」という言葉が、
誤解を生むならば、取り下げます。
さすがに「コップの中の嵐」でも、狼狽する人が多かった。
一里塚
日銀の金利引き上げについて、よくニュースになりますが、
やはり、金利は、正常な水準に戻すべきです。
マネーに国境はありません。
日銀が、異常な低金利を続けていると、どこかの国がバブルとなります。
もう一度言います。
現代において、マネーに国境はありません。
しかし、蛸壺(たこつぼ)ような環境にいると、それがわからないのです。
まるでコップの中で騒いでいるようなものです。
もちろん、コップの中にいる人は、
たとえ「コップの中の嵐」でも、一大事のように思えるでしょう。
悪魔の声 2004 1 22
2004年1月21日の日本経済新聞において、
第21面の「大機小機」には、このような記事があります。
「年金破綻の主因の一つは、資産運用収益率の低下にある。」
「金利低下が、年金の資産運用を直撃した。」
「1990年代の後半以降、
企業および銀行を助けるために、
ゼロ金利政策、量的緩和政策が用いられ、
年金にとって、金融環境は、厳しさを増した。」
「もっとも、最近では、企業に活力が戻りつつあり、
金利上昇が展望できるようになっている。」
「ここで、注意すべきは、
『ゼロ金利から、最大の恩恵を受けているのは、政府』という事実だ。」
「国債などの政府債務残高は、650兆円に達する。」
「国債にとって、金利の上昇は、金利負担の増大に直結する。」
「政府には、悪魔の声が聞こえるに違いない。」
(悪魔の声)
景気の回復は、緩慢に
ゼロ金利は、極力、続けよう
年金なんて、何回でも、切り捨て可能
「この悪魔の声の裏には、
経済の活力低下、ハイパーインフレの危険性がひそむ。」
「巨額の個人金融資産が、金利を生まず、
それどころか、目減りに拍車をかけてしまう『たくらみ』でもある。」